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太陽から出されている光の中には、見えない紫外線があります。日焼けをしたり、シミの原因となったりと、肌にとって悪い影響があることは知られていますよね。
紫外線は、人間の身体には欠かせない存在であり、治療などにも使われるなど、良いこともありますが、普段の生活だけで身体に必要とされる分は十分に取り入れられています。そのため、紫外線対策をして防がなければ、必要以上の量が肌に取り込まれることになるのです。悪い影響をわかっているつもりでも「コンビニ行くだけだし…」と油断して、外出したりしていませんか? ちょっとだけの日焼けでも甘く見てはいけません。


紫外線は、ガラスで遮ることができません。そのため、部屋の中にも紫外線は進入してきているのです。紫外線を防ぐためには、部屋の中だからと、洗顔後何もつけない状態で、過ごすのは絶対NG! 窓から遠い場所でも車や電車に乗っていても浴びてしまっているのです。

晴れの日よりも強さは減りますが、紫外線は雲でも簡単に通過します。天気に関係なく、日焼け止め対策が必要なのです。また、帽子をかぶるなどして光を遮っても、反射による下からの散乱光を防ぐことができません。上からの紫外線を防ぐだけでは、何の意味もないのです。

日焼け止めを塗って海に行ったけど、海から出た後に塗りなおさなかった。洗濯物を干すくらいなら、いちいち日焼け止めを塗らなくても良いやとベランダに出た。
どれも、ついうっかりやってしまっていがちですよね。でもそれは、きっと紫外線の本当の恐ろしさを知らないからです。

紫外線には「UV‐A」と「UV‐B」の2種類があります。UV‐Aは波長が長く、皮膚の奥深くまで入り込み、黒ずみやシワなど肌トラブルを引き起こします。それに対し、UV‐Aよりも波長が短いUV‐Bは、肌に炎症を起こさせる力が強く、ほてりや赤み、水ぶくれなどを引き起こします。シミの原因はメラニン色素。そのメラニン色素の生成を促すのが紫外線です。どちらの紫外線も、メラニンを過剰に生成させ、シミやソバカスを作り出す原因に繋がります。他にも、肌のバリア機能が低下することで外部刺激を受けやすくなり、肌を乾燥させたり、ニキビの悪化を引き起こすことになります。
ほんの少しの隙間でも襲ってくる紫外線によってできるシミは、ここ最近浴びた紫外線のせいでできるものではありません。これまで浴びてきた積み重ねによって、突如として皮膚に現れるのです。
皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されています。皮膚の表面に一番近い表皮は、さらに角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層に分けられます。細胞は表皮の最下層である基底層で生まれます。この基底層にある「メラノサイト」によってメラニン色素がつくられます。基底層は、真皮まで紫外線が届かないようにここでブロックをしますが、「メラノサイト」に紫外線が蓄積してしまうと、メラニン生成が止まらなくなり、シミとなって現れてしまします。
どれだけの紫外線を蓄積すると、シミとなるかはそれぞれですが、若い頃にアウトドアスポーツをしていて常に日焼けをしていたという人は、他の人よりも既に多く紫外線が蓄積されているかもしれません。浴びる紫外線量が多かった人ほど、シミのでき始める年齢が早くなる可能性が高いのです。「今年は焼こうかな」という安易な冒険は、シミ時計を大きく進めることになってしまうのです。

「紫外線を浴びてしまった〜!」と嘆く前のはまだ早いです。肝心なのは、その日のうちのアフターケア! この小さな積み重ねが、後に出てこようとしているシミやしわをブロックしてくれるのです。「美は一日にして成らず」。このことを頭の隅っこにとどめて、日々のケアを怠らないようにしましょう!

クレンジングや洗顔はいつも以上にゆっくり優しく。決してこすらないように気をつけましょう。洗顔料は良く泡立てて、その泡を転がすように洗います。

紫外線を長時間浴びてしまった場合、単純な方法ではありますが、応急処置としてまずは冷やすことが大切です。氷水で絞ったタオルや冷蔵庫で冷やしたタオルを顔にのせてクールダウンをしましょう。

化粧水をたっぷり使い、水分を十分に与えましょう。コットンにたっぷりの化粧水を染み込ませ、顔全体に優しくなじませます。コットンを面積の広い頬や額などにおき、冷パックをするのもおすすめ。あらかじめ、化粧水を冷蔵庫に入れて冷やしておくとクールダウン効果が高まります。また、日焼け後のデリケートなお肌には、刺激の少ないマイルドな化粧水を使うようにしましょう。

化粧水で水分を十分に補ったら、乳液や美容液を使ってしっかり保湿。たっぷりの化粧水をお肌に与えても、乳液や美容液での「フタ」がないとどんどん蒸発してしまい、乾燥状態に逆戻りです。

基底層にあるメラノサイトには、身体の中からのケアが有効です。食事やサプリメントで、メラニンの生成を抑える役割をしてくれる「ビタミンC」と「ビタミンE」を積極的に摂取しましょう。
○ビタミンC
メラニンの生成を抑えて、しみ、日やけなどによる色素沈着を改善。
ビタミンCは、体内で合成されたり蓄積することができないので、1度の食事だけで取り入れるのではなく、3食全ての食事の中に採り入れるようにしましょう。
○ビタミンE
メラニンの異常増加の原因ホルモンバランスの乱れを整える。
実は、ストレスもメラニンの増加に大きな影響を及ぼします。ビタミンEの摂取に加えて、ストレスを溜めない生活を送ることも大切です。

シミの種類によっては、美白成分が入った化粧品やピーリング、内服薬によって改善できるもの、レーザーでのみでしか消えないものがあります。まずは、できたシミの種類が何かをチェックしましょう。

一般的に小さいシミのことをソバカスと呼んでいますが、厳密には遺伝的なもののみをソバカスと言います。10代のころからでき始め、小さい茶色い色素斑が、鼻を中心に散りばめられるようにでき、よく見ると三角や四角い形をしています。色が白い人に比較的多く現れます。
レーザー治療でキレイにとることができますが、美白化粧品の効き目はあまりありません。



頬骨に、モヤモヤと左右対称にできることが多く、色は茶色、灰色など様々です。肝という字を使いますが、肝臓とは関係なく、女性ホルモンのバランスが崩れたときにできると言われており、妊娠中、ピルの服用、更年期の人に多くみられます。美白化粧品を併用したピーリングが有効です。また、トラネキサム酸という内服薬を服用するとより早く改善します。レーザー治療は不向きです。

シミの中でもっとも多いのがこれで、、紫外線の影響でできます。頬骨の高い部分に、1センチくらいまでの丸い色素斑ができるのが一般的です。始めは薄い茶色をしていますが、次第に濃くはっきりとしてきます。初期の薄い状態であれば、美白化粧品が有効です。

老人性色素斑から次第にイボのように盛り上がってきたものがこれで、よく見ると、表面がボツボツしています。このシミにまで悪化してしまうと、レーザー治療でなければ消えません。


ニキビ痕や傷痕などが、茶色くシミになって残ったものです。虫刺されがシミになったものや、ムダ毛を抜いて毛穴の周りが黒くなったのもこれです。自然と消えることもありますが消えるまでに2〜3年かかることもあります。美白化粧品を併用したピーリングが有効です。


海などで急に日焼けあとに、肩から背中にできる小さなシミで、よく見ると花びらのような形をしているため、こう呼ばれています。レーザー治療が確実で、その他の方法で消すことは難しいようです。

数百種類にのぼる美白のための化粧品。シミのために何よりも大切なのは「美白成分が配合されている」とうことです。あたりまえのようですが、中には美白成分をほとんど含んでいなくても、「ホワイト○○」のような名前をつけて、あたかも美白化粧品のようなイメージで売られているものがあるので、きちんと理解して購入する知識が必要です。

1 アルブチン
コケモモから抽出された成分。
チロシンという成分をメラニンに変えるチロシナーゼ酵素の働きを抑え過剰なメラニンができるのを防ぎます。
2 エラグ酸
イチゴから抽出された成分。エラグ酸とはゲンノショウコ、ユーカリ、ナッツ類、イチゴやラズベリーなどのベリー類、ザクロなどに含まれているポリフェノールのこと。チロシナーゼ酵素の活性化を抑え、メラニンの生成を抑えます。
3 ルシノール
モミの木の成分をヒントにして生まれた化合物。チロシナーゼを拮抗的に阻害し、TRP-1活性阻害作用も併せ持ちます。また、細胞内酵素蛋白質量を減少させる作用もあります。
4 ビタミンC誘導体
リン酸ビタミンCを肌に吸収しやすい形に変えたもの。ビタミンCはメラニン色素の生成をおさえ、できてしまった色素を無色に還元するのを助けてくれます。他にも、新陳代謝の促進を助けるビタミンEのサポートやコラーゲン組織の生成を助ける働きもあるので、紫外線による肌の老化を防ぐ効果もあります。
※安定性が悪いので、よくビタミンC誘導体として配合されます
5 プラセンタエキス
豚などの胎盤から抽出された成分。メラニンの生成を抑えながら排出をうながす働きがありますメラニン生成抑制作用の他にも、保水性、角質溶解作用、抗炎症作用、血流促進、創傷治癒促進作用などがあり、それらの相乗効果で美白効果を示すと考えられています。
6 トラネキサム酸
抗プラスミン作用を有するアミノ酸成分。本来は止血剤や消炎剤(炎症を抑える薬)として使用されている成分。シミの中でも肝斑に特に効きくとされています。どんなシミでも消えるわけではないので、やみくもに用いるべきものではなく、血栓症のリスクがある人は使用することができません。
7 リノール酸
サフラワー油などの植物から抽出された成分。リノール酸は大豆油脂中に多く含まれるC18必須不飽和脂肪酸です。チロシナーゼ活性阻害作用はありませんが、メラノサイトの細胞内チロシナーゼ蛋白が分解されて、その活性が低下することにより、美白効果を示します。
8 t‐AMCHA (t‐シクロアミノ酸誘導体)
大豆や卵黄から抽出される成分。
強い紫外線を浴び、肌が炎症を起こしたときに発生するメラニン色素生成誘導因子を抑制することで、美白効果を発揮します。また、プラスミンという肌荒れを誘発する働きをもつ、蛋白分解酵素の生成を抑制し、肌を正常に保つ働きがあります。
9 カモミラET
カモミールから抽出される成分。カミツレからのスクワレン抽出物で、チロシナーゼ活性阻害作用は無く、メラノサイトを刺激するエンドセリン-1の細胞内シグナル伝達系を抑制して美白効果を発揮します。

油溶性甘草エキス(グラブリジン)
甘草の根から抽出したもので、主成分としてグラブリジン、グラブレンなどが含まれています。消炎効果もあるため、かぶれにくく、肌の弱い人でも比較的使いやすい成分です。
ハイドロキノン
皮膚への刺激性が強いという理由で、日本では長いこと化粧品への使用が禁止されていた成分でしたが、2001年から日本でも化粧品に配合されるようになりました。多量に使用すると、炎症や刺激などの副作用の可能性が起こる場合があります。
厚生労働省が医薬部外品として効果を認めたものは「アルブチン」、「エラグ酸」、「ルシノール」、「ビタミンC誘導体」、「プラセンタエキス」、「トラネキサム酸」、「リノール酸」、「カモミラET」、「t‐AMCHA(t‐シクロアミノ酸誘導体)」の9種類の美白成分ですが、認可された成分以外にも化粧品には多くの美白成分があります。メーカーが独自に開発した成分も含めると、その数を把握するのは難しいと言えます。
また、成分だけを比べて、特にこれが効くなどと決めることはできません。他の化粧品と同じように、美白化粧品にも肌との相性があります。様々な種類を試しながら、自分に合う成分を見つけてください。何よりも大切なのは美白を習慣化することなので、使用感が良いもの、肌にとって邪魔にならない感触のものなど、続けて使えるものを選ぶようにしましょう。
監修:皆川 久美子 ビューティー&ハートフル コーチ
「本当の美しさとはどうあるべきか」を 生活習慣・スキンケア・ヘアケア・ボディメンテナンス・メンタルケアまでトータルでアドバイスするコメンテーターとして注目されている。弊誌美容コラムニストとしても活躍する一方で、医学情報に基づいた美容関連商品の開発・啓蒙・普及に力を注いでいる企業家でもある。