"rouge"は「口紅」の意であり、キュートでセクシーな女性を象徴。
"non"を付けることで、「素顔の」「本音の」という気持ちを込めました。

 人生には分岐点がある。
「さて、どうしよう?」と立ち止まった時、目の前にはいくつかの道が示さているものだ。選択如何によっては、その後の人生が大きく変わってくる。バラ色の人生もあれば、どん底の人生だってある。それだけに人は時には慎重に、時には大胆に道を選択するのだけれど、葛西さとみさん場合は大胆に選び、慎重に渡って来たとでもいうのだろうか。進むべき道の先に花は咲いていなかった。けれども、不思議なことに彼女が歩みを進めた道の脇に、蕾は開花したのだ。
「社会復帰を考えた時、実は、できる仕事がそんなにないことに気づいたんです。それでも子供が2人いましたし、子育てしながら仕事もしなければならなかったんです。年齢は30歳後半に差し掛かり、希望する収入を得らえるような仕事は見つかりません。手っ取り早かったのが、自分で開業すること。それで資格取得だったんです」
彼女が、立ち止まった理由は離婚。そして、選んだのは行政書士という「道」だった。 

行政書士とは、行政に提出するための書類を作成する専門家で、企業や一般の方から依頼を受け、書類を作成することで報酬を得るという特別な職業だ。
一般では自動車を購入した場合の車庫証明、相続にまつわる遺言書、家系図、遺産分割協議書の作成など。企業では会社設立、建設業許可の申請書、その他、外国人の出入国・帰化など許認可の申請、著作権の登録申請の作成などが行政書士の仕事に相当し、取り扱う案件は約1万種類と言われている。より一般に近いレベルで法務サービスを行うことから、「代書屋」との呼び名の方が、ピンとくる人もいるだろう。
もちろん誰でも簡単になれるという職種ではなく、まずは「行政書士法」に基づく国家試験を受験し、それを突破しなければならない。資格を取得して初めてスタートラインに立つことが社会的に許されるという仕事なのだ。
「大学時代は一応、法学部に籍を置いていましたが、法律にはまったく興味がありませんでした。民法のゼミを専攻していましてが、たまに『小六法』を開くぐらい。まさか自分が将来、真剣に法律の勉強をすることになるだなんて、これっぽっちも考えていませんでしたね」
「やる!」と思ったら徹底的にやる性分。葛西さんは、受験対策として行政書士専門の予備校に通い、その勉強の一環とし簿記の資格も取得。さらに通信講座も受講するなど、資格取得に並々ならぬ決意で臨んでいたのだ。その甲斐あって平成14年、2度目の受験で見事、試験に合格を果たしたのだった。
当初の目標通りに晴れて行政書士の資格を取得。ここで葛西さんは、さらに大胆な行動に出たのだ。開業中の行政書士事務所に在籍し、数年、実務経験を積んだ後に独立というパターンが大半を占める中、資格取得した翌15年に、自らの行政書士法律事務所を立ち上げたのだ。
資格を取得することで、彼女の前には順風満帆の生活が待っていると思いきや、世の中、そんなに甘くはない。
「書類の中身は理解していても、作成するまでにどういう手続きや段取りを踏めばいいのか分からなかったので、開業当初は周りの先生方に助けていただきました。開業したとはいっても、最初の3年間は赤字でしたね。ただ、やり方を覚えるにしたがった仕事自体も徐々に増えていき、4年目に差し掛かると、事務所経営もどうにか軌道に乗り始めました」
顧客との信頼関係を築き上げると、活躍のフィールドも広がり始めた。相続や遺言、離婚協議書、内容証明といった一般のものから、会社設立、許認可の申請、会計帳簿の作成、助成金の申請などの企業に至るまで、数々の案件を手がけている。
企業との関わりが増えてきたこともあって、これから先の行政書士にはただの「代書屋」ではなく、ビジネス・パートンバーとしての感覚も必要と考え、現在は仕事の合間を縫って「小樽商科大学ビジネススクール」に通い、MBAの取得を目指している。
「何かやりたいことが見つかった時、『もう遅い』とか、『時間がない』とかの理由で諦めるはもったいないと思うんです。自分の場合は、できると信じてやってみる。行政書士の時も、なれそうな気がしたんですよね。だから今回のMBAも取得できると信じています」
自分でやると決めた事は、「できる」と信じて前進する。それが結果的に彼女に笑顔をもたらす。笑う門には福来たる。そして、幸運はさらなる幸運を呼ぶ。
彼女の大胆な発想と行動力の源は血液型にあるやいなや? もちろん「O」型だ。

行政書士 葛西 さとみさん

行政書士。平成14年に行政書士資格を取得し、翌15年に「行政書士 カサイ・オフィス」を発足。
住所/札幌市北区北7条西5丁目6-1
ストーク札幌608 TEL.011-757-0666
http://www.sk-office.com/