"rouge"は「口紅」の意であり、キュートでセクシーな女性を象徴。
"non"を付けることで、「素顔の」「本音の」という気持ちを込めました。

 ビジネス・コーチとして経営者や管理職のパーソナルコーチングを行う傍ら、学生の就職セミナーにも携わる石川尚子さん。企業をはじめ教育機関での講演活動にも全国的に飛び回り多忙な日々を送っている。
  「以前は出版社で働いていて、そこでは企業研修部門に所属していました。その中で研修メニューの一つとしてコーチングと出会いました。良いものだとは思いましたが、コミュニケーション研修とどう違うんだろう…と最初は思いました」。
  研修を積み、企業向けビジネス・コーチとしてスタートした彼女。現場経験を踏む中で奥深さを感じつつも、どこかコーチングについて心底からの自信は持てなかったという。そんな彼女に転機が訪れる。
  「'02年、結婚を機に札幌に来てビジネス・コーチとして独立したんです。初仕事は前職から紹介された講義だったんですが、終了後に『私をコーチングして下さい』と受講していた1人の方に依頼を受けたんです。それが私の初クライアントでした。その方を伸ばすことができるのだろうか…と不安でたまらず、私のコーチング師匠に相談したんです」。
  師匠の小野仁美さんには、来道してからも電話コーチングをしてもらっており、知り合いがいない環境での彼女にとって心の支えだったという。
  「相談したとき『その方が石川さんのコーチ歴がまだ浅いことを了解してくれているのであれば大丈夫。スキルではなくあなたを信用してくれたんだから』と言ってくれ、その言葉に背中を押されたんです」。
  自分のクライアントを持つことで、生身の人間と向かい合い始めた彼女。その人が確かに変わっていくのを感じられてから、全身で「コーチングはいいよ!」と言えるようになれたという。それから彼女の指導は評判を呼び、活躍の場を広げていく。


 彼女の職業であるコーチングとはどのような流れで行われるのだろう。
  「コーチはクライアントの目標のため能力を最大限に引き出し自発的に行動できるようにサポートをします。自らが得た知識や技術を教え外側から内側へ働きかける『ティーチング』とは異なり、内側から外側に向かうアプローチなんです。会話によって進んでいきますが上下関係はありません。座り方も面と向かった対面ではなく隣に座り対話を進めるんですね。そうすることで威圧感が無く『教える』とは違う印象を持ってもらえるんです」。
  コーチは、対話を通してプレーヤーを自発的な行動に向かわせるのが目的だという。
  「皆さん、良い意味で期待を裏切って下さるんですよね。人ってすごいな、と思います。人を力づけることで私も力づけられ、お互い伸びていくんですよ」。
  そう実感できたことのひとつが高校生の就職相談だったという。
  「良い素質を持っていても認められていない子が多いんですよね。自分の長所についても『スポーツが得意だけど、誰々ちゃんの方が得意だから長所と言わない』という風に、人と比較している子が予想以上に多くて。でも自分自身の長所に気付いた瞬間、目の色が変わって沢山話してくれるんです。人は扱われるようにしかならず『この子はダメ、この子にできるわけがない』そう思い接しているうちは、どんなに素晴らしい教育システムを導入しても意味をなさないのではないでしょうか」。
  その経験から今年1月に著書「子どもを伸ばす 共育コーチング」を出版。著書では相手のみならず自らも成長し共に育つことこそ、真の教育だと述べている。

 明るく前向きな笑顔が印象的な石川さんは、師匠である小野さんがいるからこそ、今の自分があると言う。
  「小野コーチには、4年以上サポートして頂いてます。失敗したときもコーチは必ず『今回は上手くいかなかったけど、次は必ず結果を出す人』として私を扱ってくれ、お陰でプラスの精神状態を保って仕事をすることができます。受け止め、自分を信じてくれる『この人だけは私を絶対に見捨てない』という人がいることは人生にとって大きいことだと実感しています」。
  コーチングは万能なのでしょうか、という質問に彼女はこう答える。
  「コーチングは人を思い通りに動かすテクニックでも『魔法の呪文』でもありません。ですが根底に『無限の可能性を持った人として尊重して接する』というあり方があります。人はもともと、成し遂げたいことを実現するための存在で、それを思いだしてもらうための手助けをするのが私の仕事です」。
  そんな彼女の今後の夢は。
  「世の中全体が、今のままじゃダメという考え方で否定することが前提になっているように思います。それを真に受けて自分で自分の首を絞めている人が多いんですね。まだ聞きなれないコーチングという言葉ですが浸透したときには『今じゃダメ』という世間全般の流れから『良くなるはず、そのために何をしようか』という考え方になっていくのではないかと思います。そのためにより多くの人に伝え続けていきたいです」。
石川 尚子さん
NAOKO ISHIKAWA
 
ビジネスコーチ

 
札幌市中央区北4条西14丁目1‐6‐406号
TEL.011‐272‐7510