"rouge"は「口紅」の意であり、キュートでセクシーな女性を象徴。
"non"を付けることで、「素顔の」「本音の」という気持ちを込めました。

ノン・ルージュな彼女vol.16 いま貴方自身が幸せであることを神様の言葉であるゴスペルを通じ伝えていきたい なつきさん

クラシック出身だから生まれたNatsuki流ゴスペル

ゴスペルシンガーとして国内のみならずアメリカ各地でも活躍し、講師として生徒指導にも力を注ぐNatsuki(なつき)さん。ピアノ・エレクトーンプレイヤーの母を持つ彼女にとって幼少期から音楽は身近な存在だった。
  「初舞台は合唱団や教会の聖歌隊に所属していた3歳の頃。イベントでも何でもなく、自らストリートパフォーマンス的に地下鉄内で『マイウェイ』をアカペラで歌い出したらしいです」。
  子どもの頃から音楽づけ。声のためおしゃべりを我慢させられるなど周囲の叱咤激励に不満もあったが、綺麗な声が出るとかえがたい喜びがあったという。高校は音楽科に入学。この頃からクラシックやイタリア歌曲などの声楽を本格的に学び始め、大学も声楽科へと進む。在学中、友人から借りたクインシー・ジョーンズの「メサイア」(ヘンデル)のゴスペルバージョンのCDを聞き、ゴスペルと出会う。
  「最初はクラシックの枠を越えたアレンジに反発心を感じました。でも聞き込むにつれ、とても私には歌えないと思う反面、こんな風に歌えたらどんなにいいだろうと気持ちが動かされ、私はクラシックをこういう形で伝えたかったんだと気がついたんです」。
  それからゴスペルにのめり込み、卒業後はボイストレーナー講師をしながら教会でゴスペル指導を始める。
  「一方で長年学んだクラシックにもふんぎりがつかなかったとき、カルチャースクールのゴスペル講師を頼まれたんです。そのとき、クラシックで培った音域と声量を持っている私だからこそ従来とは違う形で神様のメッセージを伝えられるのでは、と自分の中での折り合いがつきゴスペルと生きていく決意しました」。
  折りしも映画「天使にラブソングを…」でブームが起こりつつあり、週200人もの生徒を抱えてのスタートだった。

自分に価値を見出せない人こそ、神様のメッセージを感じてほしい

プロとして歩み出した彼女は本物に触れるため、知り合いのつてをたどりゴスペルの本国であるアメリカ各地の教会で歌い始めることに。
それが彼女の声に深みを与えシンガーとして徐々に世間に認められていくようになった。しかしその頃、舞台2日前に全身強打の交通事故にあってしまう。  「当日のコンディションは最悪でしたが、一緒にステージに立つ仲間に支えられ、歌い切ることができました。1年半の通院が続きましたが、歌うことでどんどん励まされていったんですね。改めて、歌詞そのものに
(上)ライブ終了後、メンバーと一緒に満面の笑みがこぼれる (下)クオリティの高いステージのためリハーサルを何度も重ねる
魂がこめられているゴスペルには、希望と元気を与える力があると感じました」。その2年後は、初CD「涙のチャペル」をリリース。またアメリカの教会や福祉施設で歌い続けてきたことや、その圧倒的な歌唱力が評価され、サンフランシスコの「桜まつり」でゴスペルシンガーとして日本人初の舞台に立った。辛い事故で身を持って命の重みと大切さを感じた彼女だからこそ、新境地を見い出せたのかもしれない。そんな彼女がゴスペルを通して一番伝えたいこととは。  「ゴスペルは、歌う側も聞く側も励まされるもの。私は年1回渡米し、何千人もの参加者でゴスペルを大合唱するイベントに参加しているのですが、国家や人種が違い言葉が通じなくても、歌で繋がることができるんです。それは、ゴスペルには全世界に共通の愛に溢れたメッセージがあるからなんですね。いま、自分に自信や価値を見出せない人にこそそれを伝えていきたい。与えられた環境が幸せだということに気がついてほしいです。その使命が、私にはあるように思います」。  まだゴスペルを聞いたことがない人は彼女の歌を聞き、歌に身をゆだねる心地よさと歌詞の持つ力を感じ取ってほしい。
なつきさん
NATSUKI

ゴスペルシンガー
ブライトサッポロヴォーカルスクール代表
札幌市中央区南1条東2丁目13‐4 エメラルドグリーン大通ビル2F/TEL.011‐241‐0345
http://www.brightsapporo.com/bshome/