"rouge"は「口紅」の意であり、キュートでセクシーな女性を象徴。
"non"を付けることで、「素顔の」「本音の」という気持ちを込めました。

ノン・ルージュな彼女vol.10 お客様が楽しんでいる姿を見て喜びを感じられる自分でいたい 木賀裕美さん

レセプショニストとしての辛い修行に励んだ新人時代

短大、そして専門学校を卒業し札幌でウェイトレスを経験。その後「コートドール」に入店し10年。札幌では数少ない高級レストランのレセプショニストとして働いているのが木賀裕美さん。まずはレセプショニストという職業について聞いてみることにしよう。
  「札幌ではまだ数が少ないですが、東京の高級なレストランには大体いて、中には一店に3〜5人いる店もあります。レセプショニストとしての仕事の内容は、入り口でまずお客様をお迎えして席までご案内するのが役目です。その他にも電話での予約を受付けて、それがソワニエの方(フランス語で常連客の意)ですと、予約後に以前いらした時のメニュー構成からお客様の好みなどをキッチンのスタッフに情報として伝えること、そして座席の場所を支配人に相談するのも私の仕事のひとつですね」。

まだ入店して間もない頃。ひたすら勉強の毎日
 彼女自身はごく当たり前のように簡単に語るが、多くのリピーターの顔、年齢、味の嗜好などをインプットするのは並み大抵のことではない。今では予約時の声だけでお客を特定できることもあるそうだ。
  「今ではわりと自然にできるようになりましたが、入店当初は苦労の連続でしたね。まず仕事での拘束時間が長いのが大変でした。勤務時間が朝の9時30分から夜の11時まで。家にいるより店にいる時間のほうが圧倒的に長いいんですから(笑)。
あとはメニューがすべてフランス語なんですね。一応学生時代に単位は取っていたんですが当時はすごく苦手で嫌いだったんですよ。だから最初はなかなか受け入れられなかったし勉強のし直しです。それに、なんといってもお客様の顔と名前を覚えるのに苦労しましたね。月に何度も来ていただけるような料金ではありませんから、ソワニエといっても1シーズンに1回来店していただく程度。だから、なおさら覚えるのが大変なんですね。とにかく表を作ってひとりひとりの特徴や好みを書き1〜2年は必死に覚えましたよ」。

空間、料理、サービスのバランスを保つのが大事

最初はとまどいの中で始めたレセプショニストとしての仕事。10年の間、数々の失敗と日々の勉強を繰り返し成長してきた。そんな彼女も今では同店の中では支配人に次ぐ2番目のベテランスタッフ。お客を楽しませる為に様々なことを考え実行してきた。そして彼女が行き着いた理想のレストラン像、そして自身の喜びとは。
  「空間、料理、サービス。このトライアングルのバランスを保つのがすごく難しいんです。この中で、どれかひとつだけが飛び抜けていてもダメなんですね。
3つの関係をきれいに保っていてこそ良いレストランなんだって思います。そんな店に来てこそお客様が心地良く居られるんだって感じてます。とにかく、来ていただいたお客様に楽しいと思っていただける店にしたいですね。そして喜びを感じていただきたい。私は常にそんなお客様の姿を見て喜びを感じられる立場でいたいと思っています」。

レセプショニストとして、貫禄がついた7年目。福田支配人と一緒に
  とにかく接客業が大好きで、これからも今の姿勢に変わりはないという木賀さん。そんな彼女が思いを馳せる自分の将来像を聞いてみた。
「今は、この店をもっともっとお客様に愛される店にしていきたいというのが一番ですが、将来の夢は大きく自分の店を持てたらいいなって思ってます。当分先の話だと思いますが、どんな形でもかまわないんですけど、来てくれる方が心底楽しいと思える場所を提供したいと思ってます。とにかく、お客様が喜んでいる姿を見ている時が私にとって一番の幸せなんです」。
木賀 裕美さん
Kiga Hiromi

レストラン「コートド−ル」レセプショニスト