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は顔のほぼ真ん中に位置し、目と同様にその人の顔の印象を決定付ける重要なパーツです。目にはその時々の感情が顕著に表れるものですが、それに対し、鼻は感情によって形が変わったりすることがほとんどありません。そんなパーツであるにもかかわらず、顔の印象を司るという、実に面白いパーツです。
欧米人に比べ日本人の顔つきは、のっぺりとした傾向が見られます。映画やテレビのバラエティ番組などで、日本人が外国人に変装する時、付け鼻を装着してなりすますシーンを見かけますが、鼻というパーツだけで、とりあえず外国人っぽく見えたりしますよね。鼻を変えることは、つまり、人相そのものを変えることにもつながります。
患者さんからよく相談を受けるのは鼻が低いので高くしたい、広がっているのでスリムな形にしたいということですが、鼻というのは、そういった気になる箇所だけを整えればいいのかといえばそうではないんですね。実際、鼻自体は低くないのに、骨格上、低く見えてしまったり、大きくないのに大きく見えてしまったりすることもあります。
目頭と口元を結んだラインからはみだしている鼻を「あぐらをかいたような鼻」と形容しますが、顔のバランスから考えてちょうどいい大きさなのに、小鼻が膨らんでいるだけで鼻が実際よりも低く見えるということも少なくありません。そういう方はちょっと小鼻を小さくすぼめるだけで、鼻が高くなったように見えたりします。鼻は顔とのバランスがとても大切なパーツです。
施術がはっきりと結果として表れる部分だけに美容外科医としても実に慎重にならざるを得ないパーツでもあります。そこで大切になってくるのが話し合いです。患者さんの理想とする鼻の形状を探すために入念にカウンセリングを行います。
を高くする、鼻筋を通す、鼻の形を整えるなど鼻に関する手術の事を隆鼻術と言いますが、私の医院ではシリコンのプロテーゼを使うものと注射による方法の2通りを扱っています。
プロテーゼによる隆鼻術は切開した鼻の穴の内側から形状を整えたプロテーゼを挿入し、これに対し注射による隆鼻術はコラーゲンを注入して理想の鼻を形作ると言うものです。
プロテーゼの隆鼻術を説明すると、まずは患者さんの鼻の石膏型を取ります。それに合わせてプロテーゼを当てて患者さんと相談しながら、理想の鼻を探していきます。こういう部分をこう修正するとこういう鼻になる、など、患者さんと一緒にイメージを膨らませながらプロテーゼを削りますので、その人だけの完全なオーダーメイドということになります。このプロテーゼづくりがつまりこの術式の根幹をなすものであり、理想の鼻に近付くためにもっとも重要な作業になります。
患者さんの要望もデリケートなだけに、プロテーゼづくりには3日〜4日の時間を要しますが、その時間をかけただけの納得できる鼻を手に入れることができるでしょう。プロテーゼが完成すれば、後は手術を行うだけ。鼻の内側から完成したプロテーゼを鼻筋に沿って入れ込むというもので、早ければ15分程度で終了します。耐久性・耐熱性に優れているので、一度入れてしまえば半永久的に形状を保つことができます。ただし、患者さんの体質によっては10年、20年と年月が経過するにしたがってプロテーゼの表面に石灰が付着してボコボコになることもあります。そんな場合はプロテーゼの入れ替えも必要になりますが、石灰が付着しない方が大半です。
もう一つの注射による隆鼻術は、気になる箇所に注入して理想の鼻を得られるというものです。私の医院ではブタコラーゲンを使用しています。
一番のメリットはとにかく、速効性があること、体にメスを入れないことです。所用時間も5分〜10分程度であり、気軽にお化粧感覚で行えるものとして人気も高いです。
コラーゲンは人間に皮膚に対する親和性が高く、アレルギーや副作用の心配はほとんどありません。プロテーゼを入れる前のシミュレーションとして行う患者さんもいらっしゃいます。ただし、施術後は約半年前後効果が持続したのち、徐々に体内に吸収されてしまうので時間の経過とともに元に鼻に戻ります。また、鼻の先には効果はありません。半永久的な効果を望まれる方は、プロテーゼによる隆鼻術をお勧めしています。
隆鼻術以外にも小鼻形成を行っています。先ほど説明した、目頭と唇の両端を結んだラインから小鼻の部分がはみ出した「あぐら鼻」を修正のことです。顔のバランスを考えながら、小鼻の立ち上がる部分を中央に寄せて上方に引き上げるだけで、顔の印象はがらりと変わってくるものです。
「クレオパトラの鼻がもう少し低かったら……」などという例え話しもあるように、鼻の変化はその人の歴史を変えるだけの効果があるかもしれません。
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札幌中央形成外科 院長 武藤英生 1967年2月1日、札幌市生まれ。 東海大学医学部を卒業後、94年東海大学医学部脳神経外科学教室に入局。 新たな志しをもって99年に帰札し、北海道大学医学部形成外科学講座に入局。 2003年より札幌中央形成外科の医師として診療にあたる。 今年3月、院長に就任。 |
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