"rouge"は「口紅」の意であり、キュートでセクシーな女性を象徴。
"non"を付けることで、「素顔の」「本音の」という気持ちを込めました。

今回、ご紹介するお店は5月6日にオープンしたばかりのフランス食堂「クネル」です。狸小路の アーケードがなくなる8丁目という、市内中心部にありながらも、どこかのどかな雰囲気の漂う一角 にさりげなく構えています。 内装を決める前に、決定していたという美しい木目からぬくもりを感じるテーブルや、座り心地の よい椅子が目を引きます。東京から自然の豊かな良い環境を求めて移住してきたご夫婦ふたりの温か い人柄を象徴するような店内です。  シェフの屋木さんは、東京三田のレストラン「コートドール」でスーシェフとして活躍していた方 なんです。この出身レストランのオーナーシェフ斉藤政雄さんですが、メディア露出を好まない方な ので、一般の人がどのくらい知っているのか見当もつきませんが、料理業界の人なら知らない人はい ない人物です。徹底した仕事ぶりは、世界の料理人や愛好家から高い評価を得ており、その料理を食 べにフランスからもたくさんの人が訪れます。そんなシェフのもと、二番手として活躍していた屋木 シェフの仕事には、斉藤政雄さんの遺伝子がしっかりと生きています。  そんなシンプルな盛り付けに、複雑な味わいを持つ料理、今回の一皿目は、「砂肝のコンフィと紫 キャベツの酸っぱいサラダ」です。コンフィの脂っぽさを、紫キャベツがやわらげさっぱりいただけ ます。この料理の決め手となっているのが、スペイン産のシェリービネガー。出身の三田コートドー ルのキッチンでも使用しているものを譲ってもらっているそうで、なかなか手に入りにくい貴重なも のです。熟成感のある豊かな芳香にクラクラします。  次に頂いたのは、「知床鶏のソテーヴィネイブル風味 バターライス添え」。こちらも同じくシェ リービネガーが隠し味として効いており、深いコクと、さっぱり感が同居しています。一見、シンプ ルながら噛むごとに口の中で複雑な旨みが弾けてきます。もう、素晴らしい仕事で何も言うことがありません。  あわせていただいたワインは、「コート・デュ・ローヌ・ブラン2006 マス・ド・リビアン」。し っかりと太陽の熱を吸収する地中1メートルにも及ぶ石灰質の石がゴロゴロしているような畑で、ワ イン本来とも言うべき自然農法によって作られているワインです。口へ含むと、香りの高さ、ボディ の厚みともに、申し分のない骨格のしっかりとした味わいが広がります。お見事なセレクトと思い、 セラーを覗いてみると、ロワールや南フランスのコストパフォーマンスの高いものが揃っています。 小さなお店なので、あまり混むとサービスが追いつかないこともあると思いますし、かえってご迷 惑をかけるのではという思いもありました。しかし札幌が、こういう店がちゃんと繁盛する文化のあ る街であってほしいと思い、このように誌面で紹介することにしたんです。どうぞ、皆さん、出来れ ば事前に予約を入れ、気持ちにも余裕を持ってゆったりと楽しんでください。  

知床鶏のソテー ヴィネイブル風味 バターライス添え1,600円



コート・デュ・ローヌ・ブラン2006 マス・ド・リビアン  4,500円

 
砂肝のコンフィと紫キャベツの
酸っぱいサラダ900円

 
TEL.011‐876‐8778
札幌市中央区南2条西8丁目 鳥居ビル1F
営業時間18:00〜22:30
(ラストオーダー21:30)
定休日/不定休 
中村雅人/札幌ワインスクール主任講師。数多くソムリエ認定資格者の育成に力を注ぐとともに、ワインとファッションを絡めたセミナーでも人気を博し全国区で活躍。最近はHBCテレビ「LOVE ON TV」にて表、裏でアドバイザー的に活躍。また、人気ブログランキング(全国レストラン部門)で常に上位をキープする「天気晴朗なれど波高し」
http://blog.livedoor.jp/masahitovolvo/)も評判。「何を飲むか、より誰と飲むか」が身上。